実際の葬儀を担当している中原屋 原敏之が綴る、お葬式情報ブログ。
お盆について ~地域による違い~
2014年6月30日 16:10
お盆行事は、土地柄や地方慣習によって異なります。地域特有のお盆行事を一部ご紹介します。
<福島県>
ご先祖様を墓地まで迎えに行き、家に背負って帰ります。
途中に転んだりして背中にまわした手をほどいてしまうと、最初(墓地)からやり直しになります。
仏壇の前で背中からご先祖様を降ろします。
<新潟県 佐渡島>
“あのひのごんせん”という船を藳で造ります。
迎え盆と送り盆の両日には海へ行って船に火をつけて、沖へと運びます。
船を送って浜に泳いで帰ります。
<愛媛県 青島>
大漁踊りという盆踊りを行います。
8月14日には赤穂四十七士の扮装をして踊ります。
赤穂からの漁師達が住み着き、その先祖様の供養の為に始めたものです。
<福岡県>
“そうめん飾り”を飾ります。
長さ1mのそうめんを切らずに茹でて食べます。
先祖様の供養と、現在生きている人達が元気で長生きするようにとの祈りを込めて頂きます。
<和歌山県>
新盆を迎える時は新棚を設けます。
桧と竹で網を造り中央に窓をあけ、その前に棚を設けます。
新仏の位牌を安置し、好物などを供えます。
この他にも地方によって、提灯に明かりを灯して墓前まで送り迎えをしたり、道しるべとして墓地から家までの間に明かりを灯したりなど、さまざまな風習がある様です。
また、霊供膳の献立や供物も地域による違いがあるので、各家庭や菩提寺のやり方を大切にしましょう。
お盆明けに先祖の霊を送り出す“精霊流し”“灯籠流し”などは各地で行われてきた魂を送る行事ですが、現在では環境問題などの理由で行われなくなってまいりました。
(“精霊流し”“灯籠流し” :お盆飾りを川に流すものから、真菰や藁や竹などで小船を造って美しく飾りたてて流すもの、灯籠を流すものなどがあります。)
各家庭でしたら塩で清めて心の内で感謝を込めてから、ゴミの回収の時に出すなどして処分します。
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